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名古屋帯の選び方

名古屋帯は、手先と呼ばれる先端部分が、仕立て上がり時点で帯巾の半分になっているので、だれでも簡単に結べる「結びやすさ」が魅力的です。
カジュアルからセミフォーマルまでのいろいろなシーンに使えるのと「一重太鼓」に結ぶのが特徴です。
背中にあたる「お太鼓部分」が一重になる分、袋帯と比べて長さが短く出来ていています。

 

この、便利な名古屋帯ですが、そのTPOに合わせて帯の種類を使い分けることも大切な帯選びの要点です。

帯のサイズとしては、 標準寸法で、帯幅 約30cm×長さ 約3m60cm程度です。

では、種類別に選ぶポイントを示してまいりましょう。

 

<全通柄 名古屋帯>

手先から垂れ先まで、帯全体に柄の配置されている名古屋帯仕立ての帯を全通柄と言います。 通称「通し」「通し柄」とも言われています。

全通柄の特徴は帯全体に柄があるため、名古屋帯の左右どちらを手先にしても締めることができます。

しかしながら、ほとんどの名古屋帯は全通柄でも手先とたれ先が決まっている帯が多くなっています。それは、柄の向きや、ポイント的な色使いがあるからです。

ポイントは・・・全通柄は比較的扱いやすい帯です。とても扱いやすい名古屋帯の代表といえるでしょう。

 

<六通柄 名古屋帯>

帯の垂れ先から、全体の六割に柄が配置されている名古屋帯仕立ての帯を六通柄と言います。 通称「六通」とも呼ばれています。
また、手先から3~40cm位までに柄付けされているものと、手先には柄が無く無地になっているものの二種類があります。

手先からお太鼓の山までの長さを調べてみて、ご自分の前中心のちょうど良い位置の寸法を測ってと良いでしょう。

ポイントは・・・六通柄は全体の6割にしか柄がありませんので、お太鼓に締めた状態の時に前太鼓と背中のお太鼓部分に正しく柄がくるように結ばなくてはなりません。 ややぽっちゃり体型の方には、名古屋帯そのものの長さと柄付けが必要なのがポイントです。

 

<お太鼓柄 名古屋帯>

帯の垂れ先部分と、全体の三割ぐらいに柄が配置されている名古屋帯仕立ての帯をお太鼓柄 名古屋帯といいます。 通称「ポイント柄」「飛び柄」「三通」とも言われています。
締められる方の体型によっては、ポイントの柄が上手く出ないこともありますので、帯の柄付け、と帯の長さに注意が必要です。

体型の「ふくよかさん」は、「お太鼓の柄からたれ先までの長さ」 「前の柄からお太鼓の柄までの長さ」 「手先から前の柄までの長さ」を事前に知っておいて、自分の寸法に合うかどうかを把握しておく必要があります。
ポイントは・・・六通柄よりもさらにポイントになるので、柄のバランスをみて帯を締めてください。

以上の事から、初心者の方にオススメしたい帯は…

 

①全通柄の名古屋帯  ②六通柄の名古屋帯

 

が良いと思います。

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